わたしを気にしてくれた日、心の扉が少しだけ開いた。
第3章 ★★★Approach──接近 昼休みの終わりを告げるチャイムが、校庭の空へと吸い込まれていく。鉄棒のそばに、咲良の姿があった。ランドセルを傍らに置き、膝の上にノートを広げている。鉛筆の先が紙の上を静かに走る。わ … 続きを読む
第3章 ★★★Approach──接近 昼休みの終わりを告げるチャイムが、校庭の空へと吸い込まれていく。鉄棒のそばに、咲良の姿があった。ランドセルを傍らに置き、膝の上にノートを広げている。鉛筆の先が紙の上を静かに走る。わ … 続きを読む
第2章 ★★Rescue──救済 死神は、砂時計を握ったまま、しばらくその場に立ち尽くしていた。 砂は落ちきっている。 それは、命がひとつ終わったことを意味していた。 だが、胸の奥に残る妙な感覚が、しばらく消えなかった。 … 続きを読む
【プロローグ】 “死神”と聞いて、あなたは何を思い浮かべる? 鎌? 黒いローブ? それとも、冷たい手? ……彼女は、違った。 【第1章★Pain──傷心】 朝の光が、まだ寒さを残す台所に差し込んでいた。 咲良は、冷めたご … 続きを読む
──ザザッ‼︎ 俺は2人の男の前に立ちはだかった。 「誰だ?」 「お前“ヘッズ”…いや、“テイルズ”か?」 「混合種なんかいるのか?」 「いや、聞いたことないな。」 “ヘッズ”と“テイルズ”? 種族か? そんなこ … 続きを読む
「──死人と罪人だけの世界へ、君を導こう。」 面会室に現れた“仮面をつけた面会者”は俺──猪川日生[いのかわ ひなせ]にそう告げた。 冗談だと思った。 夢だと思った。 だが──それは、紛れもなく現実だった。 何故 … 続きを読む
朝、出勤前に管理会社へもう一度電話した。鏡の処分費を了承し、ついでのように訊く。「二〇二号室って、今、空いてますか」 受話器の向こうでキーボードを叩く音。「その部屋は現在“空室”ですね。内見予定もなし」 昨夜のノックを … 続きを読む