わたしを気にしてくれた日、心の扉が少しだけ開いた。

第3章 ★★★Approach──接近 昼休みの終わりを告げるチャイムが、校庭の空へと吸い込まれていく。鉄棒のそばに、咲良の姿があった。ランドセルを傍らに置き、膝の上にノートを広げている。鉛筆の先が紙の上を静かに走る。わ … 続きを読む

“ありがとう”は、ノートの中に隠した。

第2章 ★★Rescue──救済 死神は、砂時計を握ったまま、しばらくその場に立ち尽くしていた。 砂は落ちきっている。 それは、命がひとつ終わったことを意味していた。 だが、胸の奥に残る妙な感覚が、しばらく消えなかった。 … 続きを読む

その日、私は「いただきます」が言えなかった。

【プロローグ】 “死神”と聞いて、あなたは何を思い浮かべる? 鎌? 黒いローブ? それとも、冷たい手? ……彼女は、違った。 【第1章★Pain──傷心】 朝の光が、まだ寒さを残す台所に差し込んでいた。 咲良は、冷めたご … 続きを読む