第一の手記 2 2025年9月21日2025年7月1日 by NMz そこで考え出したのは、――道化でした。 それが、自分の、人間に対する、最後の求愛だったのです。 自分は、人間が怖かった。 恐ろしくて、たまらなかった。 けれども、それでも、人間を捨てきれなかった。 どうしても … 続きを読む
第一の手記 1 2025年9月21日2025年7月1日 by NMz 恥の多い生涯を送って来ました。 自分には、人間の生活というものが、見当もつかないのです。 自分は、東北の田舎に生まれました。汽車を初めて見たのは、もう、かなり大きくなってからのことです。 自分は、停車場のブリッジを、上っ … 続きを読む
はしがき 2025年9月21日2025年6月30日 by NMz 私は、その男の写真を、三葉、見たことがある。 一葉目は、その男の——いわば「幼年時代」とでも言うべき頃の写真である。 十歳前後かと推定される。 その子供は、大勢の女の人たちに取りかこまれている。 (それは、たぶん姉たち、 … 続きを読む