「暁の詩」

宮廷の朝 朝の回廊は、紅葉の屑を踏むたび、薄い音を立てた。 額田王は硯箱を胸に抱え、風をよけるように歩いた。唇は笑みに似ているのに、瞳はどこか遠い。簪の紅椿が、揺れるたびにかすかな香りを残す。  柱の陰で、兵法書を閉じる … 続きを読む